冷凍むきエビを手に入れたあなた、美味しい料理への第一歩を踏み出しましょう。この小さな海の宝石は、適切な扱いで料理の主役にも脇役にもなれる万能食材です。しかし、冷凍されたむきエビをどのように調理すればいいのでしょうか？
一般的に、市場に出回っている冷凍むきエビには、以下の二種類があります。
- 生のむきエビ
- あらかじめボイルされたむきエビ
ボイルされているむきエビは、すでに調理済みであるため、調理の手間が省けます。特に忙しい方や料理が苦手な方には、これらの時短効果が高い商品がおすすめです。
しかし、ここでは、生のむきエビの扱い方に焦点を当てて解説します。
最適な解凍方法から、適切な下処理の方法、そして美味しく茹でるテクニックまで、一つ一つ丁寧にご紹介していきます。
これらのステップをマスターすれば、あなたの冷凍むきエビは、どんな料理にも映える絶品の食材へと変身します。
冷凍生むきエビの理想的な調理法：解凍から茹で方までの全工程
冷凍生むきエビは、その処理方法次第で味わいが大きく変わります。多くの方が経験するであろう、水っぽくなったり食感が損なわれたりする結果は、実は適切な処理方法を知らないことによるものが多いのです。
インターネット上には様々な方法が載っていますが、それらを鵜呑みにすると失敗することがあります。
解凍方法：最適な手順で風味を保つ
一般的ながら避けるべき解凍方法
一般的に広まっている解凍方法は次の通りです。
- 電子レンジ
- 常温解凍
- 真水につけておく
- 流水解凍
これらの方法はエビの旨味成分が流出しやすく、結果的にエビの味を損なう原因になります。特に電子レンジや流水解凍は、加熱ムラや水分の過剰吸収が生じやすいです。
しかし、これらの方法は非常に簡単であるため、手間をかけたくない場合には使うこともできます。
旨味を保ちつつ効率的に解凍する方法
最も推奨される解凍方法は、塩水を用いることです。
使う分量のむきエビを塩分濃度3％の塩水に30～60分直接浸けて解凍します。この方法はエビの旨味や風味を最大限に保ちつつ、効率的に解凍することが可能です。
注意点として、塩分濃度3％は水1リットルに対して30グラムの塩を使用することを意味します。
また、冷蔵庫でのゆっくり解凍も電子レンジや流水解凍より推奨されます。夕食に使用する場合は、朝に冷凍庫から冷蔵庫に移し、12時間かけて解凍する方法があります。
背わたの取り方：面倒でも重要な工程
背わたの取り方は、商品によって必要か不要かが異なります。業者によっては背わたを取ってあるむきエビもありますが、取り除く必要がある場合、この作業はかなり面倒なものです。
面倒を避けたい場合は、背わた取り済みの商品を選ぶことをお勧めします。
エビの加熱方法：茹でる、炒める、蒸す
プリプリに茹でる方法
エビを美味しく茹でるためには以下の材料が必要です。
- むきえび150g
- 80℃のお湯750ml
- 塩9g
- 酒7g
茹で方の手順は次の通りです。
- 湯を沸かし、塩と酒を加えます。
- むきエビを投入します。
- 80℃を維持し、約1分間茹でます。
エビを沸騰した100℃のお湯で茹でると、固くなってしまうため避けましょう。茹で時間はエビの大きさに応じて調整します。大きなエビでは90秒、小さなエビでは30～40秒程度が目安です。
炒めるまたは蒸す場合
炒めるか蒸す場合は、エビに塩と酒を絡めてから調理します。これにより、エビの風味を引き立てることができます。
解凍むきエビの効率的な下処理方法
背わたの除去：面倒だが品質を左右する重要なステップ
市販の冷凍むきエビの中には、背わたが既に除去されているものもありますが、そうでない場合は自分で除去する必要があります。
この作業は少々手間がかかるものの、エビの品質を高めるためには欠かせない工程です。背わたを取り除くことで、独特の苦味や不快な食感を避けることができます。
エビの臭みを取り、風味を高める
背わたを除去した後の工程として、エビに片栗粉をまぶし、軽く揉んだ後に洗い流すというステップがあります。これはエビ特有の臭みを取り除くための方法で、最終的な風味を向上させます。
この工程には、エビの旨味を逃がさないためにもキッチンペーパーで水気をしっかりと拭き取ることが重要です。また、片栗粉を使用する際には、水気がない状態の方がより均一にまぶすことができ、調理時の仕上がりを美しくします。
加えて、50度の塩水に短時間つけることで、臭みを抑えつつ、解凍と下処理の工程を簡略化する方法もあります。これは魚の臭み取りに使用される方法と似ており、エビにも応用可能です。
加熱前の最終準備
エビを炒めるか蒸す場合、先に塩と酒で味付けを行ってから調理します。茹でる場合には、熱湯に塩と酒を加えてから茹でます。このステップはエビの風味を最大限に引き出すために重要です。
【番外】市販の冷凍むきエビの価格比較
冷凍むきエビは、鮮魚と比較して扱いやすく、下処理の手間も少ないため、家庭での常備食材として非常に便利です。ただし、生のむきエビとの価格差がある場合、節約を考える家庭には重要な選択基準となります。
価格を比較してみたところ、100g当たりの価格は以下の通りです。
- 生むきエビ：250～300円
- 冷凍むきエビ：260円
この結果から、価格はほぼ同等であり、生むきエビは場合によっては冷凍むきエビより高価になることがあります。冷凍むきエビの中には無添加のものもあり、これは特に健康を気にする消費者にとっては重要なポイントです。
また、定期的な割引がある場合、さらに経済的に購入することが可能です。
生むきエビの場合も、無添加のものがあればそれを選ぶことが望ましいです。
しかし、冷凍むきエビの方が鮮度を気にせずに保存でき、また下処理がほとんど不要であるため、忙しい日常生活には非常に適しています。価格面でも大きな違いがないため、冷凍むきエビは今後も便利な選択肢として重宝されることでしょう。
